迷宮クソたわけ・感想

お薦めされていた作品のひとつ。原作はカクヨムで連載中で現在619話まで行っている。お薦め度は10段階で7か6くらい。死にやすいシビアな世界観が売りの物語。

世界唯一のダンジョンを有する東の街で、魔素を吸い込み迷宮に順応していくことで超人になり、やがては迷宮に魅入られて魔物になっていく運命なのが悲しい。主人公君もそうはなるまいと思っていたのに、僅か2年足らずで魔物落ちだもんな。やはりターニングポイントは10階なのか。

全てのやっかい事に巻き込まれる主人公君だけど、物事が予定通り進んだことは一度も無いんじゃないか？作者がひねくれてるのが原因ではあるけど、話が順調に進まないから爽快感が無いんだよね。ただ暗く苦しい展開が続いてて辛い。

そういえば迷宮に入ってないにもかかわらず、達人より強い存在がいるのはこの世の理に反しているだろう。あんなチートが許されるのか？

あと冒険者の育て方については根本的に間違っていると思うわ。何をおいても座学より迷宮順応だろう。達人未満の中級冒険者が生徒100人を連れて迷宮5階で1ヶ月間缶詰すればコスパ最強伝説だ。生徒は見てるだけでかまわん。それを経て1階からやり直せば致死率は確実に下がるし投資家も満足する成果を得られるだろうに。

主人公君が迷宮に呑まれる前に、ノラを連れて帰ってくると約束したのは驚きだった。そんな可能性があるのか。まぁ作者次第なんだしミラクルもありなのか。可能性の一つに教授騎士の研究所の魔道具部屋みたいに、魔素が溢れる物体を用意出来るならありっぽいが。もし主人公君が帰還出来るなら、第二婦人にも子供が生まれているだろうか。