屍竜戦記1 感想ネタバレ

まんが王倶楽部にて名作とまで言い切ってあったもんだからとても期待していたのだけど、普通かそれ以上の出来ではあるが絶賛するほどではなかった。

イラストの方は女性が昭和過ぎて可愛くないのが難だが、表紙の竜の迫力は上々。でもそれ以外の竜は下の下。2巻目の表紙の青竜も逸品だし少し残念だ。

死んだ竜を操るために血液を消費し続けるって設定が斬新だった。しかも憑依したまま竜が滅ぶとそのまま術者も脳死になるというリスクが緊迫感を醸し出していた。

でも序盤の快調ぶりからリスクなんて忘れそうなほどの連勝だっただけに、その後の敗戦で次々と術者が死んでいったのは改めてこの術の恐ろしさを思い知らされた。

城内の黒壁に謎のメッセージが書き込まれていたのは解き明かされると当然に思っていたけど、全くスルーされていて結局あれは何だったんだ。

幾つかは分かりそうだったが。城も壊れたことだしこれの続報はもう無さそうだなぁ。

エイル司教他殺事件は屍竜とは全く関係のない話だったので、逆に銀竜攻略と犯行方法に意外な接点でも出てくるのかと期待してしまったが全然違ったw

上司の命令で才女ファーが実行したとか運が悪すぎ。

異教徒のファーを助けるためにヴィンクが一芝居打つってのはありがちな展開だけど、そこまでしても助けたいと思った気持ちは尊いものだね。

女中頭からの感謝の言葉にも来るものがあった。

人間は世界を滅ぼし、竜は世界を守る存在というのは一方的すぎる見解で受け入れがたい。

同じ人間同士でさえ殺し合っている現状では説得力に欠けるのは承知の上だが、言葉が通じなくとも話し合おうとか関わらないでおこうとかもっと建設的な行動を竜側が採ってもよかったように思う。

竜がなにもしなければとりあえず人間も攻めないだろうに。

ヴィンクが竜側の大使に任命されて人間側との和平交渉がこれから始まるのかな。戦いの螺旋を断ち切ることが出来るのか、ヴィンクの奮闘を見守りたい。
屍竜戦記1