魔導具師ダリヤはうつむかない・感想

原作はナロウで連載5年をかけて430話を越えてます。「このライトノベルがすごい2023」の2022年度 単行本・ノベルズ部門で第2位だったので読みました。お薦め度は6ですが、ヒュドラの話はそこそこ面白くて7です。

2位のくせにあまり面白くなくてガッカリでした。審査員は読んでないんじゃないかと疑惑が深まった。転生主人公のダリヤが思いつきでホイホイと魔導具を考案し実用化するのは、まぁアリ寄りのありだけど、見ててそんなにワクワクはしなかった。むしろ他の熟練魔導具師は何も出来ない無能かなと思わないでもない。

ダリヤは異世界高等学校を卒業したようだけど魔導具についてどれほど学んだのか疑惑が深まった。結構材料の効果について知らないんだよね。魔導具のノウハウは一子相伝っぽいから学校で習う物じゃないという側面はありそうだけど。では学校とはいったい。

気に入らない要素は他にもあるけど敢えて飲み込んで、これだけは言っておかなければならない。それは、もぐもぐタイムが多すぎること。物語の3分の1は異世界飯の話になってはいないか。そりゃ異世界飯は流行の要素かもしれないが興味ないんだよね。まぁもう飯の話になったらセリフしか縦読みしないけど。

この作者、ちょっとシリアス気味の話になる前に「ここから何話までシリアス注意」みたいな宣言をするんだけど、意外とシリアスな話の方が面白く感じた。シリアス展開にしても不幸な話にはしないという安心感があるので楽しめた。

シリアス注意の話では無かったと思うけど、ベルニージと孫との出会いはいい物だった。息子が戦死したのにまさか数十年後に孫と邂逅するとは、この作品屈指の名シーンになっていたと思う。ベルニージは本当に味のある年寄りだよ。義足の話もよかった。

人造魔剣の製作回数が重ねられてきて次第に実用度が上がってきて少しワクワク度が上がった。なぜダリヤだけが特別な武器を作れるのか不思議で仕方がないが、まぁいいか。ヒュドラ戦に立ち会ったダリヤが強力な武具の製作に本腰を入れそうで楽しみだ。ただ、家庭用のクラーケンテープが武器になることから、素直に武具の強化に走るかは怪しい。

魔導具師ダリヤはうつむかない・感想

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