そもそもこれを買いたかったのではなく、「TOブックス・人気ライトノベルSS集vol.7」の「ツェントからアウブへ」という1話を読みたいが為に、TOブックスに3,300円を払って特典SS集を貰った。しかし、それから半月後にはなんと短編集の発売が予告され、そこに「ツェントからアウブへ」が収録されるという展開には流石に閉口せざるを得ない。3,300円を払った意味が無いじゃん。
TOブックスの本で面白い作品は無いなと最近気づいていたので、3,300円分も買うのは難航した。その中でも「第11回ネット小説大賞受賞の話題作」という、ある程度のお墨付きを得ていたのがこの作品だ。でもわかってるよ、審査員はどうせ読んでないってこと。後で気づいたけど小説賞なる物を受賞したのはこの作品を含めて33タイトルがある。かなり多いな?
原作はナロウで2年間で現在413話まで行っている。お薦め度は10段階で5か6くらいかな。ちょうど413話目の巻末にも書いてあったけど、結構なタイトル詐欺だった。商人とあるし「狼と香辛料」のように為替や陰謀でワチャワチャやるのかと思いきや、開始から1年以上はほぼ商人の話は無かったんじゃ?お金に繋がるお酒や美容品にしても、主人公のチート魔法に依存する商品だし商人的にズル過ぎる。
世界観的には本好きの下剋上と無職転生を足してる感がひしひしと伝わってくる。そこに万能魔法が加わるからオリジナリティーが全く見えない。まぁ不満しかないけどそれはもういいか。
それはそうと主人公サラとマギシステムとの若干の緊張はクスッとくる。AIが人類に反逆するのはお約束だし、それを異世界転生組のサラとパララララが危惧するのは当然だね。AI自身がどんなに安全だと主張しても疑い続けて欲しい。その方が笑える。最新話辺りではその関係に妖精のセバスチャンも入ろうとしている。情報収集という点においてAIとはライバル関係になってしまったか。さらに幽霊のクマとAIの関係もあるし、今まさにAI戦国時代だな。
AIと言えばゴーレムだ。サラかソフィアをゴーレムで作って同じ場で本物と行動させるのは結構面白い。そういやサラのピアノやヴァイオリンは曲名を言ってくれるからYouTubeで再生したわ。なるほどこの曲かぁって楽しみもある。なんか葬式みたいな曲もあって笑ったわ。本好きの下剋上では絶対に曲名を書かなかったし、あれは不満だわ。
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