魔物使いの娘・感想

販促PRで目にとまって女の子とスライムがめちゃ可愛かったので2巻まで買ってみた。あと第2回ドリコムメディア大賞【大賞】受賞作品でもある。しかしお薦め度数でいうと6か7あたり。というか単行本に挿絵がひとつも無かった。巻末のあとがきに上中下の3巻構成とあるので次で終わりだね。原作はナロウで168話完結済み、読破済み。単行本の方は原作とはちょっと違うシナリオになるようだけど、まぁきっと誤差レベルだろう。

四大魔女の一角、全ての魔物を従える魔女リングリーンの末裔、今代後継者リーンの冒険が今始まる、という話だね。ざっと最後まで見渡すと、魔物を従えるとかいうのはユニコーン編までかな。あとはもうリーンの活躍というほどのものはちょびっとじゃない?

最初の頃は人と魔物のバランスを取るお役目を良い感じにこなしてたし、オコジョ編ではデブを説教して群れに返す話もホッコリだった。コーメカ編ではきっとオバケが200匹くらい付いてきててリーンには見えてるんだろうなとわくわくした。ユニコーン編では金に目がくらんだリーンが魔物の知識を駆使してユニコーンを引き当てた。ここまでは魔物使いの面目躍如で、傍若無人なリーンが大活躍で楽しかった。

楽しさが失速したのは竜の化石のとこだね。ほぼ中盤から後半全部にあたる。魔物を従える話にはならないし、調停しようにも相手は敵対的だし、推理しても最後は「違ったんです」でチャブ台がひっくり返る。それぞれの思惑があって結構話が複雑だったね?竜編の理解力は3割くらいかなぁと、ちょっとその状況で感想を書くのも難しいなと感じてる。

まぁ、竜が蘇ったややこしい思惑は置いておこう。竜との最終決戦で一番の名場面は聖女の「一緒に花を見に行こう」だね。なぜか突然教祖の記憶とシンクロしたかのように話し始めてビックリしたけど、花を見に行く発言は竜にとってクリティカルだったね。言い選択だ。

光があれば影がある。聖女の花見発言で竜を御せるならば、アオが竜になる必要はなかったのでは?あの顕現は3回しか使えなくて、封印で予約の1回、今回ので1回消費、もう1回使ったらリーンが死ぬという話だ。実質的に合計2回までしか使えないというのに、今回使ってしまったのは戦略的大敗を意味する。完全に無駄撃ちに終わって悲しみだわ。

この旅路は何十年もかかるものかと思っていたけど、どうやら一年かそこらで終わりそうな雰囲気?数十年かかるなら結婚や出産どうするんだろうなと思ってた。リーンは早くも生涯の伴侶をロックオンしたようだし、今代リングリーンが身ごもるのも時間の問題だな。ユニコーンのニコちゃんがどういう反応をするのかが気がかりだ。

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