アニメの『まよいマイマイ』を見てもう辛抱たまらなくなって原作を買ってしまった。
まだ僕自身原作を消化しきれていない感はあるけど、アニメは原作の良さを十二分に引き出していたと思う。そしてアニメの間の取り方や演出は神レベルだったとべた褒めしておきたい。
さて原作、登場人物がとても少ない中で会話が途切れることなく続いていたのが印象的。ホントによく喋る連中だね。
戦場ヶ原と八九寺がボケ担当で阿良々木のツッコミが随所で冴え渡ってた。神原は強引なポジティブ解釈が面白かった。
その中でも心に突き刺さるベストシーンは、八九寺が自分はもう死んでいると言おうとした場面で、阿良々木がそれを遮り「黙ってろ!」と叫んだところは痺れた。
怪異だろうが何だろうが、自分たちも同じ苦しみを経験した者同士、見捨てることなんて出来ないという言葉は凄く心に残った。
この優しさに触れたなら、やはり戦場ヶ原のように惚れるのも頷けるというものだ。
神原駿河の話は他のより重めで、締めもあまり救われなくてちょっと残念だった。
悪魔の手は親からのメッセージとしてはわからんでもないが、でも本当に効果を発揮するんじゃ危険すぎる。子供になんてものを与えてるんだ。
それに嫉妬や恨みも人間なら当然にするもんだし、その結果の責任を負うというのは筋が通っていたとしても非常に酷だなと。
せめて腕が治っていたらこれほど後味が悪いこともないだろうに。
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