全く隙のない面白さだ。どこを読んでいても飽きさせないというのは尋常ではない。物語シリーズはまだ続編があるけど、フライング気味だが鉄板認定してもいいかもしれない。
こうなるとミステリー系故に挫折した『戯言』とか代表作をもう一度チャレンジしてみたくなった。とはいえ未読がまだ80冊あるし手が回らないなぁ。
まず何を置いても神原駿河の左手が二十歳になれば治るという知らせが大変喜ばしかった。
ある意味、その時までに悪魔の左手を使いたくなるようなイベントが発生するフラグなのかと疑いたくなるが、例えそんな困難があったとしても、きっと皆で助け合って乗り越えてくれるだろう。
蛇の千石撫子には語られていない落ち度があるんじゃないかとハラハラしていたんだけど、杞憂だったようで何より。
千石を呪った方も悪いが、呪い返しでその加害者が傷つくのも許容できないという阿良々木の気持ちもよくわかるし、呪い返しという結末はやはり後味が悪い。むろん責任は取らせるべきだが。
戦場ヶ原ひたぎとの初デートに父親同伴というのは笑ったw 父が側にいるのに際どい会話をするひたぎが面白かった。
その意図がいろいろ考えられていたが、やはり阿良々木が思い至ったように、父へ「私のことはもう心配いらない」という解釈が一番綺麗だね。
猫の羽川翼の生い立ちは重いなぁ。それでいて阿良々木に想いを告げる時機を逸したままもう手が届かなくなったとか、星の巡り合わせが悪すぎ。
こればっかりはどうしようもないが、怪異の猫が何とかしようと足掻いていたのが意外だった。その手段はキツかったけど主人思いの怪異だね。
忍野がまた放浪の旅に出る話があったし、阿良々木の進路が神道や弟子入りになるかもしれないと身構えていたんだけど、無かったねそんな展開。
彼女と同じ大学に行きたいという目的よりはカッコイイ選択だと思ったんだが。あと羽川の進路は今回のことでまた変わったかもしれないね。そうあってほしい。
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