“文学少女”と繋がれた愚者 感想ネタバレ

鬱展開に嫌気がさしてこのシリーズを否定しているコメントをググってダヨネダヨネと同意しつつ、こラす2009で1位はないわ~っと思い、それって『文学』って単語に脊髄反射で万歳三唱しているだけなんじゃないかと愚痴り、でも最終巻以外は全部もう買っちゃったんだよねぇ、それと最終巻サブタイの『神に臨む作家』ってフレーズはなんかかっこよくて気になるな・・・っとモンモンとしていた。はい過去形!

しかし230ページ目のところで琴吹ななせが

更科が『あの女のせいよ!』って叫ぶのを聞いたとき、自分の姿を見てるみたいでぞっとした。

と言った場面からゾクッとする面白さがこみ上げてきて、さっきまで嫌々読んでいたのにこれ以降は正反対の気持ちで読めた。

何が心の琴線に触れたのかを言葉にするととてもチープになりそうなのがくち惜しいが、今までどうでもよかった芥川と更科の話が琴吹ななせと美羽にオーバーラップし、ただ消化するだけの話だと思っていたのが突然物語の重要なところに少し触れてきたところが衝撃的だった。

他にも天野遠子が全てを投げ出した心葉を優しく包み込んで再び立ち上がらせたり、未だ振り切れないでいた芥川に檄を飛ばす独白は素晴らしいの一言。

鬱を尽く吹き飛ばした展開にこのシリーズの真価を見たように思う。本当に読んでいてよかった。

最後の、朝倉美羽の名前には驚かされた。てっきり死んだものと思っていたが・・・。
"文学少女"と繋がれた愚者