黄昏色の詠使い8 百億の星にリリスは祈り

世界を憂えるシャオは名詠が争いに使われることに心を痛め、神であるミクヴェクスを呼び出して世界の記憶をリセットする、これがシャオの目的か。しかし腑に落ちないのは今現在の戦闘に名詠を使いまくっているよね。名詠を争いに使うなと言いつつこれはどういうことだ。

更にいうなら過去に669回もリセットを行いながら結果的に名詠は争いに使われているわけで、ここから教訓を学ぶべきだと思う。無駄という教訓をね。仮に名詠の無い世界があったとしても争いは別の方法で起きるさ。

この無駄なループから生まれた大きな変化がクルーエルのもうひとつの自我であるアマリリスの誕生だ。シャオはクルーエルを人間ではなく道具でしかないというリアリストな認識だけど、669回失敗したリセットよりもアマリリスや夜色・虹色という異端がこの瞬間に集った奇跡の方がきっと大切だ。どうせ次のリセットも失敗するのは火を見るより明らかなんだから、この奇跡から世界を変える努力をすべきだろう。愚かなシャオよ、安易なリセットに逃げるな。
黄昏色の詠使い8 百億の星にリリスは祈り
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黄昏色の詠使い7 新約の扉、汝ミネヴァの洗礼よ

学生の天下一武道会は結構アリだったわ。本当に勝負となればオラトリオを歌っている場合ではないし接近戦での殴り合いが正解になってしまうが、そこは名詠師としての矜持で相手が大技を繰り出すのをただ待つべきだろうね。

それとカタリストの2段構えの名詠は発想がよかった。小さな炎を呼び出してからそれをカタリストにしてまた名詠をするとはね。今回ネイトは自分の影をカタリストにするという反則技を使ったけど、普段の大技は膨大なカタリストが必要らしいからこの2段3段構えの名詠を習得しておくべきだろう。

シャオ?ミクヴェクス?どうでもいいわ。
黄昏色の詠使い7 新約の扉、汝ミネヴァの洗礼よ
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黄昏色の詠使い6 そしてシャオの福音来たり

短編集だったけど過去最高に面白かったのではないだろうか。それでも3つ星止まりなのがこのシリーズのレベルを表している。で、ネイトが女装する話はよいね。別に男の娘が好きなわけではないが、ミラー教師が亡きイブマリーを目の前にして卒倒する展開は非常に面白かった。イブマリーを知る人達も同じく動揺してて、いつまでも忘れさられないイブマリーにホッコリさせられた。

血の繋がりのないネイトがイブマリーにそっくりというのは無理があるわけだが、もうこの際イブマリーとカインツが両親で実の子供としてネイトが生まれたという方が自然でよかったよなぁ。16歳での妊娠は、虹色を目指すカインツのために妊娠を隠して一人で育てるというのもありなわけだ。

あと障害物マラソンの話も及第点だった。しかし続くシャオの話は出だしから全く期待できそうにない。こんなのがあと4冊も続くのか。
黄昏色の詠使い6 そしてシャオの福音来たり
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黄昏色の詠使い5 全ての歌を夢見る子供たち

思っていた以上につまらなくて読むのが辛い。あと5巻もあるがなんとかしてくれ。まぁそれはともかく、敵があまり敵っぽくないね。敗者のミシュダルは愛している人に先立たれて世界に絶望したわけだが、自らの暴走を誰かに止めて欲しかったから暴れていたようなもの。敵というよりも困ったちゃんだ。事情を知っている人がいたなら、亡き意志を継いでパン屋でも開いたらと助言していればミシュダルはきっと救われていただろうに。

今後は名詠とは何かってことを探していく展開になるのかな。はっきり言ってその方向性に興味がないんだよね。ミシュダルの件で第一部完らしいしここで打ち切ってたほうがよかったよ。

クルーエルは触媒にほぼ依存しないで名詠が出来るようだが、今回のネイトの触媒は膨大な物だったな。追い詰められて覚醒して触媒無しで名詠という熱い展開を期待していただけに、その落差たるや。
黄昏色の詠使い5 全ての歌を夢見る子供たち
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黄昏色の詠使い4 躍る世界、イヴの調律

完結した作品を読もう第5弾。これまた7年半ぶりになる。

全てを知るアマリリスが情報を小出しにしててとてもムカつく。そして敵側も何でも知っている風で情報格差に愕然とさせられた。

浸透者が襲いに来ると知っていながらアマリリスは何か手を打ったのだろうか。いや、無い。完全なる無策でクルーエルを危険に晒しておきながら、彼女を守ろうとするネイトに罵詈雑言を吐き捨てるとは恐れ入ったわ。

13歳の男の子をベッドで誘惑してネイトの方から告白させようとするクルーエル、マジ策士。でも愛は世界を救うかもしれないから早いこと攻略したいところだね。
黄昏色の詠使い4 躍る世界、イヴの調律
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雨の日のアイリス

こラす2012で10位ということで読んでみたけど、至って普通の出来だった。

ロボットに人格を与えておきながら、廃棄してもその人格をほったらかしにすることは残酷なことだと教えてくれた。百年後の未来ならリアルでもこういう事が起こりえるかもね。

でもまぁ博士の死に方が釈然としなくてこの作品をあまり楽しめなかった。バッテリーが無いなら動いちゃダメでしょ?あのアイリスですらバッテリーの制約はあったんだから、名もないロボットがそれを超越してはいけない。
雨の日のアイリス
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輪環の魔導師10 輪る神々の物語

意外にも敵も味方も大団円だった。この世界に固執するウィスカにはフィノに説教をお願いしたかったな。愛しているなら追いかけて絶対離すなとか、フィノにしか出来ない説教でウィスカを異界に旅立たせるという展開もありだなと思った。それでこそラスボスに相応しい活躍だ。

セロは本当にフィノを愛しているのか、あまりそんな感じは受けなかったわけだけど、フィノがセロに依存するからまぁしょうがないかって感じだよね。愛ではなく、グループの雰囲気をイイままにするためにフィノの執着を受け入れたようだ。

ルーファスパパは最後までイケメンだったな。主の願いより息子の願いを最優先するとはね。ナイス親馬鹿。セロは未だにパパのことを知らされていないようだけど、今度祖父に会いに行く時にちゃんと伝えて欲しい。セロならきっと真実を受け止められるだろう。

アルカイン共々、みんなお疲れさん。
輪環の魔導師10 輪る神々の物語
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輪環の魔導師9 神界の門

魔人ファンダールはきっと神界で修行しててアルカインたちの危機には颯爽と駆けつけてくれる、そう思っていた時期がありました。それがまさか神界に飛ばされて石化されていたとは、情けなくてしょうがない。魔人が戻ってくればどうにかなるとは一体なんだったのか。

大罪戦争当時の魔道具の技術レベルはチート級だな。突然チート武器が手に入ったところはふしぎの海のナディアで新ノーチラス号が登場した時を彷彿とさせる全能感だった。でもまぁ、やはり道具の優劣で勝敗が決る部分がゲーム的でつまらない要素だと思うわ。

神と戦うなら数年間ぶっ続けでやれる持久力が必要とかパネェ。それが無理なら神を圧倒する火力が必要なのだろうね。今回のようなチート武器があっても身体は所詮人間だから脆いしやはり勝負にはならないか。

ウィスカって大罪戦争の時に居たっぽいけど、名前は語り継がれてないのかな?みんな確信に迫る事実はいっつも記憶喪失で何だかなぁ。
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輪環の魔導師8 永き神々の不在

突然もう佳境に入った感じがする。不人気かどうかは知らないけど唐突に展開が早まった印象は拭えない。セロとフィノがドタバタのミスで神界への扉を開いてしまったシーンは失笑ものだった。それを阻止するのがアルカインたちの目的ではなかったのか。こんなテヘペロなことで扉が開いてもよいのか。誠に遺憾に思う。

サイエントロフの革命は失敗に終わるかな?魔族側に作戦を継続する余裕が無くなるのではと危惧するが。しかしここで手を引くと虐殺が起こるからやり遂げてもらわないとね。
輪環の魔導師8 永き神々の不在
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輪環の魔導師7 疾風の革命

混沌のサイエントロフを実力を持って正常化させようとするルーファスたち魔族は完全に正義だね。屑しかいない賢人やアルカインには決してなし得ない偉業を、それを成しうる力があるからこそ犠牲を恐れずに断固として遂行している。善人ぶっているやつらには犠牲がつきものの革命は不可能だろう?それがアルカインたちの限界だ。これからの世界秩序は魔族が、いや神にふさわしいルーファスとデルフィエこそが主導するべきだ。

シズクがフィノに感化されて愛を熟成させていっているのが微笑ましい。猫をお風呂に連れ込もうとかしてるんだね。がんばって!
輪環の魔導師7 疾風の革命
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